貯金がない…みんないくら貯めている?貯金の平均と中央値を年齢別に調べてみた

通帳を見て、これで大丈夫なのかと不安になる。ほかの家はいくら貯めているのか。「貯金の平均」はよく見かけますが、平均と中央値でどれくらい違うのか、年齢別ではどうなのかを、総務省の家計調査で確かめました。
この記事は数字を確かめただけのものです。お金の増やし方や、金融商品のおすすめは書いていません。
気になったこと
貯金の「平均」は、ふつうの家の金額だと思っていいのか。
平均は2059万円。でも3分の2の世帯はそれより少ない
総務省統計局は2026年5月に、「家計調査報告(貯蓄・負債編)」の2025年の結果を公表しています。対象は二人以上の世帯です。
それによると、貯蓄の平均値は2059万円でした。前の年より75万円(3.8%)増えています。ただし、この平均値を下回る世帯が66.1%あります。約3分の2の世帯は、平均より少ないということです。

中央値は、世帯を貯蓄の少ない順に並べたとき、ちょうど真ん中にくる世帯の金額です。貯蓄がある世帯だけで見ると1264万円、貯蓄が0の世帯も含めると1167万円(参考値)でした。平均値とは800万円ほどの差があります。
MEMO
「みんないくら」を知りたいときに見るのは、平均値より中央値。平均値は、たくさん持っている世帯に引っぱられる。
もうひとつ確かめておきたいのは、この調査の「貯蓄」の中身です。銀行の預貯金だけでなく、生命保険などや、株式・投資信託といった有価証券も含まれています。通帳の残高だけと比べると、調査の数字のほうが大きく見えます。
年齢別ではどうか
同じ調査で、世帯主の年齢別の数字も出ています。貯蓄と一緒に、負債(借りているお金)も載っています。

| 世帯主の年齢 | 貯蓄 | 負債 | 差し引き |
|---|---|---|---|
| 40歳未満 | 994万円 | 1882万円 | −888万円 |
| 40〜49歳 | 1381万円 | 1483万円 | −102万円 |
| 50〜59歳 | 1756万円 | 743万円 | 1013万円 |
| 60〜69歳 | 2843万円 | 234万円 | 2609万円 |
| 70歳以上 | 2471万円 | 81万円 | 2390万円 |
貯蓄がいちばん少ないのは40歳未満の世帯で、994万円です。負債は1882万円で、こちらは40歳未満がいちばん多くなっています。50歳未満の世帯では、負債が貯蓄を上回っています。
40歳未満は、貯蓄より負債のほうが多いのが平均の姿でした。「30代で貯金がない」と検索したくなる気持ちは、数字の上でも外れていないようです。
なお、この調査の区分は「40歳未満」までで、30代だけの数字は、今回見た概要には載っていません。また、これらは平均値なので、上で見たとおり、真ん中の世帯はもっと少ないはずです。
働いている人の世帯(勤労者世帯)にしぼると、平均値は1717万円、貯蓄がある世帯の中央値は1015万円でした。
「老後2000万円」はどこから来た数字か
「老後資金 2000万 足りない」という言葉のもとは、金融庁の金融審議会が2019年6月に出した報告書です。
報告書は、高齢の夫婦で無職の世帯の平均的な姿として、毎月の赤字が約5万円あるとしています。この不足が続くと、20年で約1,300万円、30年で約2,000万円を取り崩すことになる、という計算です。
注意
報告書自身が、この金額は平均の不足額から出したもので、不足額はそれぞれの収入や支出、暮らし方によって大きく違う、と断っています。自分の家にそのまま当てはまる数字ではありません。
別の調査ではどうなっているか
金融経済教育推進機構(J-FLEC)も、「家計の金融行動に関する世論調査」を毎年行っています。生命保険文化センターのまとめによると、2025年の調査では、金融資産の保有額の平均は、単身世帯で1,329万円、2人以上世帯で2,309万円でした。
同じ調査で、金融資産を持つ目的に「老後の生活資金」を挙げた世帯は、単身世帯で55.2%、2人以上世帯で62.3%です。
家計調査の2059万円とは金額が違います。調べ方や対象が違うためだと思われますが、どこがどう違うのかまでは確かめられていません。
まとめ
分かったこと
- 二人以上の世帯の貯蓄は、平均値2059万円、中央値1264万円(2025年)
- 平均値を下回る世帯が66.1%。約3分の2にあたる
- 世帯主が40歳未満の世帯は、貯蓄994万円に対して負債1882万円
- 調査の「貯蓄」には、預貯金のほかに生命保険や有価証券も含まれる
- 「老後2000万円」は、毎月約5万円の不足が30年続いた場合の計算
分からなかったこと
- 一人暮らしの世帯の貯蓄の中央値(今回見た家計調査の結果は、二人以上の世帯が対象でした)
- 30代だけの数字
- 貯蓄がまったくない世帯がどれくらいあるのか
- 家計調査と J-FLEC の調査で、平均の金額が違う理由
- J-FLEC の調査の平均が、金融資産を持っていない世帯を含んだ数字かどうか
この記事で確かめた先
- 家計調査報告(貯蓄・負債編)2025年(令和7年)平均結果の概要(二人以上の世帯)(総務省統計局、2026年5月19日公表)
- 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」(金融庁、2019年6月3日)
- どんな金融資産をどれくらい保有している?(生命保険文化センター)
- どんな目的で金融資産を保有している?(生命保険文化センター)