ゴキブリが出た時の対処法|見失った・殺虫剤がない・寝れない夜にやることを調べてみた

夜、部屋でゴキブリを見かけた。追いかけたら見失った。しかも殺虫剤を切らしている。そういうときに何をすればいいのかを、殺虫剤メーカーと自治体、国民生活センターの資料で確かめました。
先に書いておくと、「見失ったまま寝ても大丈夫か」にはっきり答えている資料は見つかりませんでした。そのかわり、その夜にできることと、翌日からやることは資料から拾えました。
気になったこと
見失ったゴキブリは、そのままにして寝てしまっていいのか。
見失った・逃げられたとき、まず見る場所
アース製薬は、ウェザーニュースの取材記事のなかで、ゴキブリが潜みそうな場所として、家具・家電のすき間、台所の隅、流しの下、冷蔵庫の裏、コンロの下を挙げています。

同じ記事によると、ゴキブリは1秒で体長の50倍の距離を動けるとされ、成虫でも5mmほどのすき間があれば潜めるそうです。目で追って見失うのは、無理もない話でした。
KINCHO の説明では、ゴキブリが好むのは、暗くて、狭くて、湿っていて、暖かくて、空気があまり流れない場所です。昼はすき間でじっとしていて、夜に動きます。横浜市のページにも、昼間はすき間などにひそみ、夜間に活動すると書いてあります。
探す場所として挙がっていたのは、台所まわりばかりでした。寝室で見失ったときにどこを見ればいいかは、どの資料にも書かれていませんでした。
見失ったまま寝ていいのか
ここがいちばん知りたいところですが、寝ているあいだに何か起きるのかどうかを書いた資料は、メーカーにも自治体にも見つかりませんでした。
アース製薬は、一度見つけたら放っておいてはいけない、としています。ただしこれは「その夜のうちに必ず捕まえる」という話ではありません。記事で続けて挙げられているのは、待ち伏せ、毒餌剤、くん煙剤といった、時間をかけて効かせる方法でした。
資料に出てくる方法を、その夜にできる順に並べると、次のようになります。
- 潜みそうな場所を一度見る
上の図の5か所です。スプレー式の殺虫剤があれば、手に持ってから見ます。 - 毒餌剤があれば置く
横浜市は、ゴキブリが通りそうな場所やひそんでいそうな場所に毒餌を置く方法を挙げています。置いておけば、姿を見ずに済みます。 - 空間に噴霧するタイプがあれば使う
KINCHO は自社の「ゴキブリムエンダー」について、部屋の真ん中で噴射し(6畳なら4プッシュ)、30分閉め切ると案内しています。 - くん煙剤は後日、2回に分けて
アース製薬は、2〜3週間後にもう一度使うのがポイントだとしています。ダスキンによると、殺虫剤やくん煙剤は、固い卵鞘に覆われた卵には効かないそうです。
明かりをつけたまま寝れば出てこないのか、も調べました。夜に動く虫だとは書かれていますが、明るくしておけば出てこないとまで書いた資料は見つかりませんでした。
殺虫剤が家にないとき
ウェザーニュースが2021年7月に、アース製薬の研究部に取材した記事があります。家にあるもので退治する方法を、ひとつずつ聞いています。

叩くのは、できる方法として扱われています。叩くと卵が飛び散ると聞いたことがありますが、卵は卵鞘(らんしょう)という鞘に収まっているので、飛び散ることはないだろう、という説明でした。
洗剤は、浴室用洗剤の名前が挙がっています。かけると、気門という呼吸の穴がふさがって窒息するそうです。台所用の洗剤がどうかは、この記事には書かれていません。
注意
掃除機で吸うのは、やめたほうがいいとされています。吸った卵30個のうち4個が生き残っていた、という報告があるそうです。
お湯は、60℃程度で死ぬので理屈のうえでは可能ですが、勧められないとされています。持って追いかければ、自分がやけどをします。
なお、メーカーの公式サイトや自治体のページには、洗剤で退治する方法は載っていませんでした。横浜市と千葉市が挙げているのは、殺虫剤、毒餌、くん煙の3つと、粘着トラップです。
怖くて自分で退治できないとき
直接これに答えている資料はありませんでした。ただ、上に出てきた方法のうち、毒餌剤、くん煙剤、空間に噴霧するタイプは、どれも相手の姿を見ずに済む方法です。叩いたり、狙ってスプレーをかけたりしなくても、打てる手はあります。
それでも無理なら、業者に頼むことになります。料金と、頼むときの注意は、あとの見出しにまとめました。
1匹出たら、ほかにもいるのか
「1匹見たら30匹いる」「100匹いる」という言い方があります。KINCHO は、30匹という言葉がひとり歩きしていて、事実とは限らないと書いています。決め手は、見かける頻度だそうです。
MEMO
月に1〜2回以上見かけるなら危険信号。家の中に、ひそみ場所がある可能性がある(KINCHO)。
増え方の数字も確かめました。クロゴキブリの卵について、出どころごとに並べます。
| 1つの卵鞘に入っている卵 | 一生のうちに産む回数 | |
|---|---|---|
| アース製薬 | 22〜28個 | 15〜20回 |
| ダスキン | 約15〜28個 | 約17回 |
| 千葉市 | 書かれていない | 20〜30回 |
数字は少しずつ違いますが、1つの卵鞘から20個前後の幼虫が出てくる、という点はそろっています。アース製薬は、1匹のメスから約500匹程度が生まれる計算になる、としています。
どこから入ってくるのか
ダスキンは、侵入経路として、ベランダ、換気扇、玄関、排水口を挙げ、ありとあらゆるすき間から入ると書いています。
マンションの高い階なら出ないのか、も気になるところです。千葉市のページには、チャバネゴキブリは暖房の完備した大型ビルや高層マンションで見ることの多い種だ、とあります。高い階だから出ない、とは言えなさそうです。
季節についても確かめました。ダスキンによると、本州ではゴキブリの活動は5〜10月とされてきましたが、暖房の普及で、近年は一年を通して出るようになっています。クロゴキブリは17度以下になると動きが鈍るそうです。横浜市も、暖房器具の普及で1年中見かけるようになった、と書いています。
出にくくするために確かめること(横浜市)
菓子などの食べ物や生ごみを、フタ付きの容器に入れているか
使った食器や調理器具を、放置せず洗ってしまっているか
食器棚や流し台の下、排水溝を掃除しているか
小さなすき間をふさいでいるか
業者に頼むといくらかかるのか
料金を公式サイトに載せている例として、ダスキンを見ました。1回ごとのスポットサービスは、標準料金が27,500円(税込)からです。定期の駆除サービスは、初回が16,500円(税込)から、定期が5,500円(税込)からとなっています。いずれも2026年10月に確かめた金額です。
一方で、国民生活センターは2025年3月に、害虫駆除の高額請求について注意を呼びかけています。
注意
国民生活センターに寄せられた相談では、広告に「約500円〜」と書いてあった業者に電話をしたら約20万円を請求された例や、「約1,000円から」の表示で約50万円と言われた例が紹介されています。どちらも20歳代の人の相談です。
国民生活センターと東京都消費生活総合センターが勧めているのは、次のようなことです。
- 極端に安い金額を出している広告には気を付ける
- 作業の前に見積書をもらう
- 複数の業者から見積もりを取る
- その場で支払わない
事前に示された金額と請求額が大きく違うときなどは、訪問販売としてクーリング・オフができる可能性があるそうです。困ったときの相談先は、消費者ホットラインの188です。
余談
国民生活センターが紹介している2つの事例は、賃貸アパートの寝室に出た場面と、ひとり暮らしの部屋に出た場面でした。急いでいるときほど、最初に出てきた広告に電話をしてしまいやすい、ということなのだと思います。
まとめ
分かったこと
- 見失ったら、冷蔵庫の裏、流しの下、コンロの下、家具・家電のすき間、台所の隅を見る
- 殺虫剤がなければ、叩くか、浴室用洗剤をかける。掃除機とお湯は勧められていない
- 毒餌剤やくん煙剤なら、姿を見ずに対処できる
- 「1匹見たら30匹」は事実とは限らない。月に1〜2回以上見るなら危険信号
- 業者の「500円〜」のような広告は、高額請求の相談が出ている
分からなかったこと
- 見失ったまま寝て、何か困ることが起きるのかどうか
- 明かりをつけたままにすれば出てこないのか
- マンションの何階から上なら出ないのか
- 「1匹いたら100匹」という数字の出どころ
- 小さい幼虫を1匹だけ見たとき、どう考えればいいか
この記事で確かめた先
- ゴキブリを見失った! どう対処すればよい? 捜索すべき場所は?(ウェザーニュース、アース製薬に取材、2023年8月2日)
- ゴキブリ退治の対処法 叩く、掃除機で吸う、お湯をかける?(ウェザーニュース、アース製薬研究部に取材、2021年7月2日)
- ウルトラ害虫大百科 「見えないゴキブリ」の不安を吹き飛ばそう!(KINCHO)
- ゴキブリについて(横浜市、2024年7月24日更新)
- ゴキブリの生態と防除方法(千葉市、2022年8月3日更新)
- ゴキブリの卵はどう対処する?(ダスキン)
- ゴキブリの種類・生態について解説(ダスキン)
- ゴキブリ駆除サービスの料金(ダスキン)
- 【広告の格安料金に要注意!】作業後に高額請求する害虫駆除トラブル(国民生活センター、2025年3月4日)
- ゴキブリ発見!ネット広告で見つけた駆除業者に依頼したら高額請求に!(東京都消費生活総合センター、2023年10月24日)